銅か鉄のやかんを探していて林さんに相談したところ、古い鋳物の湯沸かしを持ってきて下さった。ごつごつした模様もなくシンプルで品のある鉄瓶で感じが良い。訊けば寛永というから1600年代、江戸時代初期ということになる。かなりの年代物だ。これでコーヒーを淹れたらどんな感じだろう??無理を言って試させていただいた。
生地が厚いためか沸くのに少し時間がかかったが、湯が沸く様子は泡が細かく“ぐらぐら”とというよりも“ふつふつ”という表現がぴったり。実際にコーヒーを淹れてみると味が実に柔らかい。角が取れたといった感じ。湯をそのまま味わってみるとなんと“江戸時代の香り”がするのです!立ち会っていただいた林さんやSaにも試飲していただくとすぐにその意味を解っていただけました。木、草、ハーブとか、着物の香りとかいろいろ意見が出る中、お茶の方が合いそうということで今度は緑茶を淹れてみる。お茶の香りとの相乗効果で味が膨らんでいるように感じる。ブレンドづくりのときにイメージに似ているなぁ。
いろいろ考えさせられる貴重な体験をさせていただきました。林さん、どうも有難うございました。
林ショップ
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